ぶどう石

定点観測記録

推しが決まらない、決められない

今とても悩んでいる。

一つのグループに好きなメンバーが二人いて、推しを一人に絞れないのだ。

日々さまざまなことで悩んでいるが、こういう(どうでもいい)悩みは悩むのが楽しい。他の、より深刻な悩みを忘れさせてくれる効果もある。

 

そのグループとは、なにわ男子である。

いまや飛ぶ鳥を落とす勢いのなにわ男子。追加公演の多さからも、人気急上昇中であることがわかる。

私は自身が関西人であるにもかかわらず、アイドルが関西色を強く打ち出すことにずっと抵抗があった。お笑いに走るとか、コミカルな曲を歌わされるとか。それらすべてがだめだとは思わないが、なんとなく避けてしまうところがあった。関西だからこういう振る舞い、こういうキャラクター、というような定型にはめられることが嫌だったのだと思う。

そんな中現れたなにわ男子は、関西ジャニーズJr.でありながら、正統派路線のユニットである。ビジュアルも曲も王道。私は「こういうのを待っていたんだよ!」と歓喜した。関西からキラキラの王道アイドルが誕生したことに喜びを隠しきれなかった。

 

 

そして先日、なにわ男子のコンサートへ行ってきた。全員を生で見るのは初めてだった。とても楽しくて、アイドルのコンサートに来た!という感じがした。デビュー組と比べても遜色ない。彼らのキラキラっぷりがまぶしく、ひたむきな姿に三十路は涙した。かわいい曲もかっこいい曲もいけることを証明し、絶対に売れるやん…と確信せざるを得なかった。

 

もともと私は大橋くんが好きで、長尾くんが少し気になるという状態で参加したのだが、始まって戸惑った。え、どっちも好きだな…選べない。

結局、コンサートの前半ではペンライトを大橋くんのメンバーカラーにし、後半は長尾くんのカラーにして対処した。傍から見れば、コンサート中に推し変もしくは担降りした人に見えただろう。コンサートを観て、「迷っていたけど、やっぱりこの人だな」と心が決まることはあったが、観て余計に悩むというのは初めての経験だった。

大橋くんはたぐいまれなスキルの持ち主で、圧巻のパフォーマンスだった。しなやかで動きに無駄がないダンスは何度見ても心奪われる。なので、パフォーマンスでは大橋くんに目が行きがちである。

一方、長尾くんは顔がかわいくて、笑顔が素敵で応援したくなる。ある曲でかぶっていた帽子がめちゃくちゃ似合っていて、絶対に将来かっこよくなるな…と謎の確信を抱いた。まだ知らない部分が多いので、これからもっと知っていきたいと思わせられた。

当分絞れそうにないので、いっそのこと、この状態を楽しもうかなと思い始めている。

 

ちなみに、推しを決められないグループはほかにもある。

傾向として、ビジュアルやキャラクターが好みな人と、パフォーマンスに惹かれる人との間で悩むようである。

これまでは、「このグループならこの人」と一人に決められたのだが、近年になって、一人に絞れないという事象が発生してきた。不思議である。

そりゃ、魅力的な人たちの集まりなのだから、複数の人を好きになっても仕方ないよなと開き直っている節もある。現実の恋愛や結婚では許されないだろうが、これが許されるのがアイドルのいいところでもある。

好きなものは多いにこしたことはない。そのほうが楽しいことも増えるのだから。人生を楽しむライフハックとして、多くの人を好きになるというのもありなのでは、とポジティブに捉えている。