ぶどう石

定点観測記録

人生は一度きりだから

母からのLINEで嵐の活動休止を知った。

出先だったのですぐには事態が呑み込めなかった。急いでメールをチェックすると、確かに嵐のFCからメールが来ていた。おそるおそる会員サイトにアクセスし、全容を把握した。

私はつい先日、初めて嵐のライブに行ってきた。ワクワク学校には何度か行ったことがあったものの、純粋なライブは初めてだった。巨大なスクリーンに映し出される美しい映像、自動制御されたペンライトの光の波。最新技術を駆使した演出に、時代はここまできたのか…と感動した。私はジャニーズのごてごてしたセットや派手な特効が好きなのだけど、このような洗練されたステージも良いなと思った。大人になった嵐だからこそ、ファンの年齢層が広い嵐だからこそ、似合うステージだった。誰が見てもすごいとわかるし、誰もが見やすいと思った。そしてやはり、踊る嵐はシンプルにかっこよかった。

ちなみに、しばらくジャニーズ現場から離れていたため、恥ずかしながら、初のデジチケだった。こういうふうに発券されるのね!ついに私もデジチケデビュー!と少し興奮した。

 

5人でなければ意味がない。一人でも欠ければ嵐ではなくなるから活動休止するとの決断は、実に嵐らしいと思った。一方で、何人になってもグループを存続させるという決断も同様に尊いと私は思っている。

私はKAT-TUN担だったので、メンバーが脱退するたびにショックを受け、怒り、悲しんだ。しかし、すばるくんが関ジャニ∞を脱退したころから、少し考え方が変わってきた。個人の人生を縛り付けていいのだろうか、と。田口くんが脱退したとき、「人生について考えた」「自分のやりたいことをやりたい」という趣旨のことを話していたが、当時は「なんだよそれ。KAT-TUNにいたらできないことなのかよ」と怒り狂ったけれど、今なら少しわかる気がする*1

 

今回も翔さんが

他の何人かの思いで、一人の人生をしばることはできない

と述べていた。

そうだ、アイドルだって人生は一度きりなんだと、はっとさせられた。私たちに幸せを与えてくれるアイドルは、神様でも天使でもなく、私たちと同じ人間なのだった。一般人は自由に転職できるのに、アイドルは一生続けなければならないなんて、それは不公平な話である。そもそも、勝手にメンバーに選ばれ、グループを組み、デビューしたわけだから、本人の意思は介在していない。そんな中で20年も続けてくれたことは奇跡に近く、感謝するよりほかない。今までできなかった普通の生活をしてみたくなったり、やりたいことができたりしても、なんら不思議ではない。どう生きるかを決めるのは本人なのだ。

 

漠然と、嵐はずっとあるものだと思っていた。それくらい、私たちの生活に当たり前のようになじんでいる。SMAPのときに「永遠ではない」とわかったはずだったのに、まだ幻想を抱いていた自分に気づかされた。

アイドルの在り方がどんどん変わっていく。デビューの形態も変わっていくだろう。不安もあるが、どう変わっていくか楽しみである。これだから目を離せないのだ、ジャニーズは。

*1:脱退後の彼の行動を見ていると、やっぱりよくわからない部分も多いが