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ぶどう石

定点観測記録

ハマったもの年表を作ってみたー子ども時代の自分との再会

先日、三浦しをんさんの「ふむふむーおしえて、お仕事!」という本を読んだ。少し変わった職業に就く女性へのインタビュー集である。「活版技師」「女流義太夫三味線」「現場監督」…世の中にはこんな仕事があるのだなあと、知らない世界をのぞき見したようでおもしろかった。

 

ふむふむ―おしえて、お仕事!

ふむふむ―おしえて、お仕事!

 

 

中でもおもしろかったのが、「フィギュア企画開発」の女性の話。彼女はおもちゃ会社でフィギュアの開発に取り組まれているのだが、その話に登場したあるものに興味を惹かれた。それは、「玩具生い立ち年表」。部署のメンバーが各々の詳細な年表を作成するそうだ。楽しそう。自身が好きだったおもちゃを振り返って仕事に生かすなんて、ロマンがある。

そこで私も作ってみようと思った。玩具ではなく、自分がこれまでハマってきたものの一覧表であるが。あらゆるジャンルに手を出してきたヲタク人生をここらで振り返ってみようかと。実は以前にも似たようなものを作ろうとしたことがあったのだが、面倒くさくなってやめた。これはいい機会だと思い、今回は自分の記憶を洗い出して本気で作ることにした。

 

で、完成したのがこちら

 

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なんだ、ほとんど隠れていて見えないじゃないかと思われそうだが、さすがに内容をお見せするのは恥ずかしいのでご了承いただきたい。年齢まで隠してしまったが、年長組の5~6歳から現在までの年表である。われわれ世代の女性の子ども時代を象徴するものといえば、「美少女戦士セーラームーン」と「SPEED」だと思うが、例に漏れず私の年表もセーラームーンから始まっており、小学生のときはSPEEDに憧れていた。

 

人生の分岐点

うっすら赤く見えるのは、私の人生を大きく変えた「鋼の錬金術師」と「KAT-TUN」である。ここが人生の分岐点といっていい。特に鋼前と後では生活が一変した。それまでも少年ジャンプ系をはじめ、漫画は好きだったし、アニメも時々観ていたため、どちらかというと二次元好きではあったが、これといった趣味はなく(中高生の頃はなぜかあまり読書をしなかった)日々なんとなく生きていた。何が楽しくて生きていたのか、今となってはまったく思い出せない。学校は嫌いではなかったが、楽しいというほどでもなかった。そんなときに出会ったのが鋼だった。あまり見たことのないダークな世界観と美しい画に惹かれ、アニメが放送される土曜を楽しみに一週間を乗り切っていた。土曜は朝からそわそわし、開始30分前にはスタンバイ。高校受験が迫ってくると原作のコミックスを開封しないまま本棚に隠し、受験が終わったら読もうと決めた。受験当日は、試験終了後、一直線に家に帰ってカバーを破って読みふけった。

そして、高校生になるとヲタク仲間ができて二次元漬けの日々を送ることになる。2004年の欄が大きくなっているが、このときがヲタクピーク時。アニメばかり観て、漫画ばかり読んで、声優のラジオばかり聴いていた。自分で一週間のラジオの番組表を作り、毎日誰かのラジオを聴いていた。

しかし、高2の春に思いがけぬ出会いがあり、状況は一変する。たまたま観た歌番組に出演していたKAT-TUNに釘付けになり、ジャニヲタになってしまったのである。その後はV系、若手俳優、女子アイドル、宝塚などにも手を出し、一通りのジャンルを渡り歩いた。鋼以降は常に何かに夢中だった。無趣味なんて今では考えられない。

 

小学生の頃の愛読書

しまった。書きたいのはこんな最近のことではない。いや、全然最近でもないが。年表を作っていて一番楽しかったのは、小学生のゾーンである。資料が自分の記憶しかないため抜け落ちているものもあるだろうが、ぽつぽつと思い出し、案外覚えているものだと驚いた。特に本。ああ、そういえばこんな本が好きだったなあと思い出し、また読みたくなった。高学年の頃に特に好きだったのが「少年探偵シリーズ」「名探偵夢水清志郎事件ノートシリーズ」「怪談レストランシリーズ」である。この頃は「名探偵コナン」もよく読んでいたので、探偵物が好きだったのだろう。

「少年探偵」は怪人二十面相明智小五郎、少年探偵団を軸とした江戸川乱歩の作品である。表紙のやや古臭いタッチのイラストがほどよく不気味で魅力があった。二十面相は悪い奴の美術品しか盗まない、実はいい奴である。そして何より、私は彼の逃げ方が好きだった。夜に黒い気球に乗って逃げるのである(!)*1。いやいや、これ捕まるやろ~と笑いながらも、話としてとてもおもしろかったので好きだった。

夢水清志郎」は講談社の青い鳥文庫から出ているシリーズで、私はこの青い鳥文庫が大好きだった。書店に行くと必ず青い鳥文庫のコーナーへ向かい、おもしろい本がないか探していた。名作が多いので、今の子どもたちにもぜひとも読んでもらいたい。大人が読んでも楽しめること請け合い。サイトを見てみると、私が読者だった時代よりもずっと進化しているようだ。読みたくなったので、今日図書館で借りてきた。

aoitori.kodansha.co.jp

 「怪談レストラン」は帰り道に歩きながら読んでいた。持ちやすいので歩きながら読むのに適していたのである。私は学校で最も家が遠かったので、途中で友達と別れ、そこからは一人で帰らざるを得なかったのだが、その一人歩きの時間のお供が「怪談レストラン」だった。田舎でめったに車が通らないので、田んぼに落ちないようにさえ気をつけていれば、歩きながら読むことは容易かった。だんだんと日が落ちていく中で読むと怖さが増した。このシリーズはさほど怖い話ではないのだが、人家がないところを通るときに読むと気味が悪くてけっこう怖かった。

 

なんとなく作ってみた年表だが、過去の自分に再会したようで楽しかった。昔愛読していた本をまた読みたくなるという収穫まであった。いろいろなものにハマってきた節操のない自分に苦笑いしつつも、これら一つ一つが今の自分を作ってくれたのだと思うと感慨深い。どれが欠けても違う人間になっていただろう。悔やまれるのは、10代のころにあまり本を読まなかったことである。もっと読んでいれば、また違っただろう。この年表は思い出すごとに更新していくので、本当の意味での完成はない。上の画像を作った後にも追加して更新した。自分は隠しておいてなんだが、他の人の年表を見てみたいなと思った。人によって、ゲーム・映画・音楽など項目も違ってくるだろう。人生を彩ってきたものたちは愛しい。それらに感謝して、また頑張って生きようと思った。これからはどんなものに出会い、ハマるのか楽しみだ。

 

怪人二十面相 (少年探偵・江戸川乱歩)

怪人二十面相 (少年探偵・江戸川乱歩)

 

 

 

そして五人がいなくなる 名探偵夢水清志郎事件ノ-ト (講談社青い鳥文庫)

そして五人がいなくなる 名探偵夢水清志郎事件ノ-ト (講談社青い鳥文庫)

 

 

  

幽霊屋敷レストラン (怪談レストラン)

幽霊屋敷レストラン (怪談レストラン)

 

 

*1:KAT-TUNが2012年のCHAINコンのアンコールで黒い気球に乗って登場したとき、「二十面相かよ」と思ったのは私だけだろうか…